リノベーション やってみなけりゃわからない

 

築50年の家 リノベーション大作戦!

 

中古住宅だから味わえる、マイホームへの愛着

 

この家を始めてみた時は、とにかくビックリしました。

 

まったく手入れされていない

ジャングルのように伸び放題に伸びた植木と雑草

そこいらじゅうに置かれた蚊取り線香

まさに、ジャングルの中の廃墟

 

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このボロいコンクリートの建物が、私たちのマイホームです。

 

・昭和38年 築53年のコンクリートブロック造の家です

・124坪の土地

・ガラガラと動く鉄製サッシ

・玄関は、大きなガラスがはまった木の引き戸

・いたるところに蚊取り線香が置いてある、荒れ放題の庭
どんな人でも、こんな家を買うなら建売を買った方がましだと思います。
確かに立地は交通の便もよく、静観な住宅街で、ママの実家にも近い。
近所の方も、『住むには本当にいい場所なのよ』と太鼓判を押してくれます。
ジャングル見たいけれど、確かに住みやすい場所なのでしょう。
でも、実際にこの荒れ放題の土地を前にすると、耳にも届いてきません。

それに、もう1つ大きな問題がありました。

それは、124坪の土地を買うと、建て替えに回せる予算はないことでした。

この家をリノベーションして再利用するしかありませんでした。

 

すると長男からこんなことを言われてしまいました。

 

「なんでこんな家を買うんだよ!また、ぼろい家じゃないか!」

 

さらに、私の同級生からも、『建て替えたら・・』と言われました。

 

なんと言われようとも、私には素敵な家に変身できる自信はありました。

 

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我が家のリノベーションは、元の家の趣がそのまま生かしています。

TVのように、跡形もなく作り替えるようなことはしていません。

 

10年もすれば、子ども達は巣立ち、夫婦2人だけの生活になります。

物の少ない、簡素な生活をしたいので、古い物を手直しすれば十分です。

古い物を大切にして、愛着と趣のある家に住みたいと思いました。

古い物を生かした、自然と愛着が湧いていくるリノベーションです。

 

《マイホーム リノベーション大作戦≫ をご覧ください。


1 はじめは新築しか考えていませんでした

 

「いよいよ我が家もマイホーム!」

そのタイミングは、どの家庭も同じことでしょう。

我が家は、長男が中学生に上がる時が、そのタイミングでした。

 

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わが家のいたずら3人兄弟妹、どうしようもない子たちでした。

ママの実家では、インラインスケートで廊下を走り回り、

和室でカクレンボして遊べば、障子に登って桟を折り、

リビングでは、床に釘を打ち付けて遊んだり、

とにかく、やりたい放題の手の付けられない子ども達でした。

 

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それでも来春には、長男も中学生。

次男も長女も少しは落ち着いてきました。

そこでいよいよ、夢のマイホームを本格的に検討することになりました。

 

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最初は新築しか考えていなかったので、建売か、分譲マンションです。

どちらも、すでに建物は立っているので、当然、立地も決まっています。

チラシを集めて、イメージ写真で気になる物件を探し、立地と間取りで選べば、

あとは予算次第で、買える物件は決るので、とても簡単です。

 

ところが、いろいろ考えていくと、そんな簡単な話ではありませんでした。

本気で検討すると、気づかなかったことが見えてくるものです。

マンションも建売も、どちらも「う~ん・・・」という感じになったのです。

 

1-1 新築マンションはどうだろう

 

新婚当時に住んでいたの鉄筋コンクリート造マンションは、築30年ぐらいの2LDK

3階建ての3階に、結婚してから4年ぐらい住んでいました。

 

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その後、ママの実家の近くにあった、築30年ほどの借家に引っ越しました。

そこは、木造2階建て、1階はLDK。2階は6畳の和室と6畳の板の間。

一戸建てとはいえ、ボロ家。利点は車が2台止められたぐらいでした。

 

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この2つの建物、こんなにも違うのか、というほど差がありました。

何がそんなに違ったのか、お伝えしますね。

 

コンクリートのマンション

・ファンヒーターを点ければ、すぐに部屋が温まる

・窓を閉めれば、救急車の音も聞こえない

・玄関の近くで、お隣さんと顔を合わせるのは、なんとなく嫌だね

・駐車場は、家庭用と仕事用で2台借りていました。

 

木造の借家

・木造は、冬、とにかく寒い。ほとんど犬小屋みたいなものでした。

・木造は、玄関前の外で、立ち話している人の声が聞こえてくる。

・借家はボロくても一戸建て、お隣さんの視線のストレスは少ない

・駐車スペースは、縦列だけど2台分ありました。

 

特に私たち夫婦がその違いに驚いたのが、冬の寒さでした。

私をのぞいて、みんな大の寒がり。

 

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木造の借家では、冬は寒さに震え、ダウンコートを家の中で着ている状態でした。

家の中も、外も温度がほとんど変わらないぐらい、深々と冷えました。

板の間では、モコモコスリッパを履き、家族5人で寄り添って寝ていました。

 

特に、冷たいタイル張りのお風呂から出た後は、大慌てでした。

大急ぎで子ども達を着替えさせ、ドライヤーで乾かし、ジャンパーを着せる

風邪をひかせないようにと、夫婦で協力したものでした。

 

古い木造はこんなにも寒いのなら、誰もがマンションを選ぶと思うことでしょう

ところが、人一倍寒がりなのに、私たちにはマンションは無理だと思いました。

1年の3か月ほどの寒さよりも、気になることがあったのです。

 

それは、お隣さんの人目を気にしながら、生活することに抵抗がありました。

玄関を開けたら、エレベーターに乗ったら、廊下に出たら、ゴミ出ししたら、

その度に、お隣さんと鉢合わせするのが、苦手だったんですね。

 

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何より、声や音が上下左右のお隣さんに聞こえちゃうのも嫌だったんです。

当時、12才・10才・8才の子ども達は、喧嘩ばかりで、聞き分けもありません。

毎日、声を張り上げて叱って、なだめて大騒ぎ。

その声がご近所さんに聞こえてしまうのが、何よりも耐え難かったのです。

 

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マンションで上下左右に気を遣いながら、静かに暮らすことは無理に決まっています。

どう考えてみても、ストレスが溜まる毎日になることが目に見えていました。

ということで、マンションは早々に却下となりました。

 

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資金の試算しても、マンションの管理費・修繕費が気になりました。

不動産チラシでは、建売もマンションも似たような返済額だったのですが、

管理費・修繕費・駐車場代が余分に掛かるので、ちょっともったいないと感じました。

 

もちろん、修繕費は一戸建てでも積み立てする必要はあります。

それでも、管理費・駐車場代の負担が余分だな、と感じていました。

 

 

1-2 新築建売ならどうでしょう

 

不動産チラシや情報誌で、チェックをしてみると、そこそこ良いのはあったんです。

でも2つの理由で、建売はやめました。

 

 1. LDKの間取りがない

 

今、考えると何故こだわっていたのか、不思議ですが、あの時は当たり前に思っていました。

子ども部屋×3人分+夫婦の寝室=4LDKできれば納戸も欲しい。

ところが建売は、4人家族を想定しているようで、3LDKがほとんどでした。

 

2. 駐車場が小さくて、トラックが止まらない

 

仕事がら、トラックが営業車なので、私は毎日トラックで仕事をしています。

ところが建売では、乗用車1台とギリギリ軽自動車1台という広さの駐車場です。

ほとんどの建売が縦列駐車のレイアウトになっていました。

 

実は、今までの借家も縦列駐車で、トラックと乗用車を入れ替えていました。

毎朝、あわただしい出勤時に、車の入れ替えが面倒で嫌だったんですね。

車庫入れの度に、こすったり、ぶつけたりとイライラしたものでした。

 

しかも建売は4~5件が密集しているので、切り返しスペースも狭く、トラックじゃ・・・

ということで、建売も却下となりました。

 


2 土地を探して、新築戸建てを建てることに

 

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やっぱり私達夫婦は、分譲マンションも新築建売もダメ、という結論になりました。

新築で注文住宅を建てるわけなので、なにはともあれ、土地を探さなくてはなりません。

前々から夫婦で話していた理想の家がありました。

 

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2-1 私たちが考える、理想の家

 

【中庭でパンツ一丁でくつろげる、覗かれない家】が私達夫婦の理想でした。

 

それが、トヨタホームの「エスパシオMezzo」の様な間取りの家でした。

 

・外壁が隣地との外塀を兼ねていることで、覗かれない、侵入されない家

・外壁で囲まれた吹き抜けの中庭からは、風と光がすべての部屋に降り注ぐ

他人の目を気にせず、身も心も開放的になれる気持ち良さ

 

この家のどこが気に入ったのかというと、とにかく人目を一切気にすることなく

中庭で パンツ一丁でくつろぐことができる解放感 です。

間取りさえ考えれば、露天風呂も楽しめることもできます。

 

さっそく、夫婦で楽しく間取りを考えながら、必要な土地の大きさを割り出しました。

間口 8m 面積 50坪 という大きさで、間口の8mは譲れませんでした。

 

2-2 行き詰まった土地探しに、光明が・・これはご縁?

 

土地なんて「すぐに見つかるだろう」と楽観的に考えていましたが、

ところがなかなか見つからないのです。

あの頃、私たちが土地探しで気にしていたのは、こんな程度でした。

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・小学校を転校しない範囲で、探してあげよう

・実家(ママ)に近い方がいいね

・予算があるから、安い土地を探そう

・日当たりが良い土地がいいね

 

こんな簡単な条件でも、いざ探してみると変わりますね。

いろいろと気になるところが出てきます。

 

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どうしても子どもの小学校との距離を意識してしまいすね

当時の借家は、学区のはずれで、歩いて30分ほどの距離を通っていました。

 

長男は中学生だけど、下の弟妹は、まだ小学校に2~4年間通うことになります。

転校もさせたくないし、なるべく学校の近くにしてあげたい気持ちでした。

ところが、なかなか気に入る物件とめぐり逢いません。

 

地形も方角もいい、でも道が狭くて入り組んだ、路地のような所にある土地

・その土地の雰囲気が、なんか暗くじめっとした感じがして、気が乗らない土地

・隣に古いぼろアパートが建っていて、なんか嫌な雰囲気の土地

 

ここだ!、という気持ちになる土地には、まったく出合いませんでした。

 

すっかり疲れてしまい、年内は諦めて、ゆっくり探そうと思っていると

私たちを見かねた義母からは、こんなことを言われました。

 

「そのうちに、縁が結ばれて見つかるから、大丈夫。土地はご縁だからね

 

こんな言葉で慰められ、気力も落ちたので、しばしの休憩となりました。

 

2~3か月ぐらいたった頃でしょうか、ある時、義祖母と話をしていると

何気ない会話の中から、突然こんなことを言われました。

 

義祖母  「入江町の家を買えればいいのにねぇ、あそこは良いよ」

義 母  『あそこはいいね、場所もいいし、便がいいよね でも広いけどね、』

マ マ  『あんな広いところ、買えるの? 場所はほんといいよね』

 

どうもみんなが知っている物件みたいです。よくよく聞いてみると、

義祖母の一番上のお姉さんが、住んでいた家のことだと分かりました。

そしてお姉さんが亡くなり、売却の予定だということでした。

 

ということでさっそく、みんなで見に行ってみると、びっくり仰天の家でした。

まるでジャングルの中にポツンと立っている廃墟、という感じの家でした。

 

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・庭はうっそうと生い茂り、いたるところに 蚊取り線香 が置いてある

・玄関は、木製の引き戸で、玄関脇にも植物が生い茂っている

・窓は昔ながらの、ガラガラと動く 鉄製サッシ

・お風呂は 今までの借家同じ、タイル張りの暗くて、小さな浴槽

・なんと 昭和38年 に建てられた建物でした。

 

実際は124坪もあるということなのですが、ぜんぜん広く感じません。

手入れはされていないし、ジャングルみたいで、ただボロくて汚い家でした。

当然、家族全員、「こんな家じゃ買ってもしようがないね」と思っていました。

 

ところが、私だけはなぜか 気になって仕方ありません でした

というのも、まさに私が探していた土地とピッタリと同じなのです。

 

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駐車場は、車が並列で4台も止められる広さです。

・広い庭があるのですが、隣近所の視線と目が合わない立地状態になっている。

・ママの実家と同じ学区にあり、車で5分、歩いて20分の距離である。

・静鉄の駅から歩いて5分。東名清水IC・JR清水駅まで車で5分。

・市役所・図書館・市立病院と、近隣にすべてがそろった立地でした

 

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2-3 土地はとても魅力的なのですが、大きな問題がありました。

 

この土地の購入には、大きな問題がありました。

 

それは、124坪もある広い土地でした。

この土地を買ったら、家を建替える予算は無くなってしまう のです。

つまり廃墟のような、この家に住むことになってしまうのです。

 

私が「あの家を買おうと思う」と家族に話し始めた途端、

それは、それは、子ども達から大反対をうけました。

 

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「なんでこんなボロい家を買うんだよ!」

「いままでの家(借家)よりも、ボロイじゃないか!」

「また、2階にトイレがないじゃないか!」

 

子ども達もわかっているのです、この家での生活がどうなるか、想像できるのです。

だって今までの借家とそっくり同じくらいのボロさだったのですから。

木造か、コンクリートブロック造の違いはあるけれど、ボロさは体感しています。

 

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・冬、部屋の中でもダウンを着ないとならないぐらい寒い家。

・ドライヤーを使えば、ブレーカーが落ちる。

・サッシの隙間から、アリが侵入してくる。

・玄関のひさしや雨戸には、いつでもハチが飛び回り、巣ができる。

・冷たいタイル張りのお風呂に、バスマットを敷いた洗い場

・家族が川の字に寄り添わないと、寒くて眠れなかった家

 

この借家より、さらにぼろい家を買うなんて、家族にはありえませんでした。

ましてや、リフォームできる予算も限られているわけですから、

あのぼろい借家と同じ暮らしになるなんて、絶対に嫌だったと思います。

 

それでも最終的には、この土地を買いました。

 

その理由は、子ども達の代に引き継げる価値のある土地だと判断したからです。

新築の家でも建てた瞬間から資産価値は目減りしていきます。

土地は立地条件が良ければ、資産価値が大きく下がることはありません。

 

10年もすれば、夫婦2人だけの生活になります。

物の少ない、簡素な生活をしたいので、古いものを手直しすれば十分です。

古いものに手を加えて、愛着と趣のある家に住みたいと思いました。

 

ですから、我が家のリノベーションは元の家の趣がそのまま残っています。

TVのように、跡形もなく作り替えるようなことはしていません。

古いものを大切にして、生かして、自然と愛着が湧いていくるリノベーションです。

 

今では家族全員、この土地を買って正解だったと実感しています。

 

 

ところで、土地探しの時に気にしていた小学校は、どうしたのでしょう。

 

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新しい土地は、今までの小学校の隣の学区になります。

隣の学区とはいえ、転校を考えなくてなりません。

リフォームが終わり住み始めたのが、12月でした。

 

当時、5年生だった次男は、今まで通りの学区に通いました。

ただ、歩いては通えない距離なので、毎日、車で送迎しました。

友だちと遊ぶ時には、自転車で行ってもらいました。

 

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当時、3年生だった娘は、転校することになりました。

転校は4年生の新学期にして、それまでは次男と一緒に送迎です。

「ちびまるこちゃんの学校に通えるよ!」と口説いたら、すっかり喜んで

娘の転校は、なんの問題もなく、スムーズに進みました。

 

次男の送迎は大変でしたが、隣の学区に引っ越すという近距離だったことで

娘は、今までの小学校の友だちとも遊ぶことができましたし

ママも、ママ友と縁が切れることなく、お付き合いが続いたのは良かったです。

 

ただ、振り返ってみると、子どもの学校は大した問題ではありませんでした

 

あれからたった6年で、大学・高校・中学とあっという間に成長しました。

進学すれば、子どもの友達も親の付き合いもすっかり入れ替わります。

働く母親も増えていき、ママ友との付き合う時間も徐々に減っていきました。

 

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住宅ローンの最初の10年間が、一番家族の変化が大きい時です。

でも家族は、この先もこの家で30年~40年と住み続けることになります。

こう考えると、子どもの転校に縛られないで物件探しをすることが大切です。

 

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小学校での転校は、私たちも心配しましたが、小学校で良かったと思いました。

子ども達が素直な時期で、担任の先生も気に掛けて下さり、よく連絡を頂けました。

安心して通わせられたのは、目が行き届く小学校だったからだと思いました。

 

子どもの転校と住宅は、別々に考えられるのが理想です。

 


3 引き寄せられたこの土地とのご縁を信じて

 

ところで、なぜ義祖母がこの家をすすめたのでしょうか。

この土地の立地は、本当に誰に聞いても、いいね!と言われるほどに

とても住みやすくて、便利で魅力のある土地です。

 

3-1 義祖母が寄せる この土地への想い

 

義祖母は、浜松市湖西の出身で、6姉妹の3番目。

姉妹の長女が清水に嫁ぎ、暮らしていたのがこの家だったのです。

 

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義祖母は、お姉さんを頼ってこの家に住み込み、洋裁学校に通いました。

お姉さんの子ども達3人の世話をして、家事手伝いをしたそうです。

 

終戦後、背広の仕立て職人の義祖父とお見合いし、結婚しました。

2人は小さな店を近くに借りて、テーラーを始めたそうです。

そして縁あって、土地を買い建てた家が、今のママの実家でした。

 

当時、住み込みしていた家は、空襲で辺り一面焼け野原となりました。

この辺りは茶畑だったのですが、清水港へ焼夷弾が流されて落ちてきたのです。

そして昭和38年に建て替えられたのが、まさにこの家でした。

 

まさに義祖母にとっては、18才から過ごした青春の思い出の土地なのです。

 

私達が初めてこの家を訪れた時には、義祖母も一緒に行きました。

そしていろいろな思い出を教えてくれました。

 

 

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戦争を生き延びた もみじ 松



 

「庭のあの松とモミジは、太平洋戦争の空襲にも生き延びたんだよ」

「井戸が2つもあるのは、もともとここは造り酒屋があったからなんだよ

 

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昔 造り酒屋だった名残の井戸



 

住み込み当時、義祖母が面倒を見てきた甥っ子も久しぶりに集まりました。

和やかに談笑し、義祖母はそれは、それは楽しそうでした。

 

3-2 この土地を買った理由とは

 

昔話をしている祖母を見て、この家を買ったら喜ぶかな・・と思いました。

 

祖母は3姉妹、義母は2姉妹、ママは3姉妹の長女 根っからの女系家族

私は長女をもらった訳だし、祖母のことも好きだし感謝もしています。

私が買った場合、家族の将来など、どうなるのだろうか考えてみました。

 

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・将来、義祖母のお世話することになると、実家に近いのは便利だな

・義祖母も義母も、長女のママを何かにつけて頼りにしている

 

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・私が買えば、義祖母はいつでも自由に庭で過ごすことができる

・庭のある家なら、みんなが集まって楽しく暮らしていける

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・この土地なら、将来、子どもに残しても価値のある資産になるだろう

・最悪、売却をすることになっても売りやすい資産になるだろう

・私も長男なので、将来はこの家が両家の本家のような家になります

 

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不思議と何だか本当にご縁に導かれて、この家に結ばれたような気がします。

こんな気持ちになったら、もう買うしかありません。

しかし家族からも、子ども達からも大反対を受けていました。

 

それでも、家族には悪いけど、ほぼ独断で、この家を買うことに決めました。

 

ところが予想しなかった事態になってしまいました。

それは、住宅ローンが組めない事態になってしまったのです。

 

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1 住宅ローンが通らない!

 

ついに購入を決断したので、いざ銀行へ住宅ローンの申し込みに行きました。

信用金庫とは、事前に中古住宅でも融資しますよ!と内諾をもらっていたので心配なし。

 

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幸いにも、建築確認書と図面が残っていると、なぜだか優良物件に思えてしまうのが不思議です。

ところが、開けてびっくり 銀行からは融資ができないとの返事だったのです。

 

・融資の対象は、土地の代金×80%だけでした。

・つまり、リノベーション費用をまとめて1本の住宅ローンにできない

・別口でリフォームローン(無担保)を借りてください。

・リフォームローンは、上限500万円です。

 

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500万だと、水回り設備を交換して、オール電化にするぐらいです

つまり、最低限のリフォームで、しかも2重ローンで割高になってしまうのです。

 

この時、2010年。この頃はこれが普通の銀行の対応だったのです。

今では、中古住宅分&リフォーム費用を1本にまとめてくれる銀行もあります。

私たちの時は、ほんとうに大変でしたので、うらやましい限りです。

 

1-1 住宅ローンは土地代だけ

 

土地代の80%を融資するというのが、信用金庫の査定でした。

つまり、担保が確実に足りると判断できる分しか融資できないというわけですね。

担当者がポツリとこんなことをつぶやきました。

 

「建物を建て替えてくれればね、いくらでも融資できるのに・・」

 

建物なんて、15年もすれば評価はゼロになります。

ところが住宅ローンは30年ぐらいの長期になります。

住宅ローンは、厳密にいえば、融資を開始した瞬間から担保割れになります。

 

それでも成り立っているのは、誰もがきっちり返済するからです。

返済が完了しなければ、自分のものにはなりません。

つまり、所詮、「座って半畳 寝て一畳」 住宅は借り物なのです。

 

お天道様から、家と場所を借りているだけのことです。

 

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困って相談したのが、お世話になっている建設会社の営業マンで、学校の先輩。

先輩とは、何回か仕事していたので、私のリノベーションの実績は解っていました。

先輩は、大手建設会社なので地方銀行と付き合いがあり、銀行に聞いてくれました。

 

「リノベーションした建物にも担保設定することで、融資の上積みできないか」

 

すると、銀行の担当者がうれしいことにこんなことを言ってくれました。

 

1年でも長く、1円でも多く融資できた方がいいですよね」

 

相談をした先輩と銀行の担当者との付き合いで、ほぼOKだったのです。

ほんとうに感謝感謝です。

 

1-2 車のローンは完済すること

 

せっかく先輩に紹介してもらった地方銀行でも、土地代の100%まででした。

リノベーション費用は、自己資金1000万円を使うことにしました。

ところが、銀行からもう1つ融資の条件が付きつけられました。

 

車のローン残金を一括で完済することでした。

 

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ところがさらにここから目減りします。

 

土地の登記が移転した瞬間から、ローンの返済が始まります。

 

でも、リノベーションはこれからなので、当然、2か月は今までの借家住まい。

家賃とローンの2重支払いとなります。

 

そして、借家の退去に伴う清算処理と引っ越し費用で10万円

不動産取引の諸経費 60万円

テレビに冷蔵庫 家電品の買い替えなどで、30万円

 

あっという間に100万円近くが消えていました。

 

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1-3 工事代金の支払いはどうなるのか

 

普通で行くと、工事を始める時に着手金が2割ぐらいは請求されることでしょう。

私の場合は、自分自身がリフォーム会社なので、会社の運転資金で立て替えたので

工事の着手金・中間金の心配はいりませんでした。

 

ただ、一般的には着手金は、自己資金の中で支払うことになります。

自己資金がない場合は、「つなぎ資金」という名目でローンが必要になります。

新築の場合なら、銀行もスムーズに融資をしてくれます。

 

ところが、中古住宅となると難しくなると思います。

 

みなさんが実際にリノベーションをする際には、工事会社ともよく資金相談をしてください。

工事期間が短く済むようなら、工事会社の運転資金に甘えさせてもらうのが良いですよ。


2 店舗兼住宅で登記されていた

 

融資の申し込みも何とか無事に終わり、ちょっと一息です。

あとは売買契約の日を待つばかりと、のんびりしていると

銀行の司法書士さんから連絡が入りました。

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「建物の登記が、店舗兼住宅になっています」

『だから、何なのだろうか? 何か問題になるのかな?・・・』

 

これはどういう意味のことを言っているのか、説明しますね

 

•住宅ローンは、住宅が対象である。

•店舗付きとなると、事業ローンで全く別物。当然利率も高い

•登記内容を住宅に変更するため、土地家屋調査士に依頼する必要がある

 

え~、また予定しない出費になるのか、と思うとガッカリです。

でも待てよ、そもそもどちらが負担すべきなんだろう?

売る側の立場で考えてみたら・・・

 

•住宅ローンの問題は、買う側の問題だ

•住宅ローンが組めなければ、土地を処分できない

•124坪もある土地だと、2つに分割しないと売れない

•分割販売だと、処分までに時間がかかる

 

私達、買う側はこう考えていました・・・

 

何とか、売る側が負担してくれないかなあ

•これ以上、自己資金が目減りすると工事予算がなくなる

•この土地をまとめて購入するのは、売る主にはメリットが大きい

•この際、お願いして助けてもらおう

 

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結果、売り主側にここの費用は払ってもらうことができました。

でも注意しておかないと、無駄な出費になるので知っておいた方がいいですね

そもそもどうして店舗付き住宅だったのか?

 

推測ですが、この建物を建てた方は自営業をしていました。

建物の玄関脇の洋間を事務所として使用することで、家賃を会社からもらう。

その家賃を返済に回すことで、返済をやりくりしていたと思われます。

 

たまたま今回は、事務所だったので、見た目も洋間そのものです。

なにも手を加えないままで、洋間に変わったのでラッキーでした。

というのも、もしこれが飲食店で厨房もあったりすると大変なことです。

 

まずは、厨房設備を撤去し、ガランとした部屋に見えるようにします。

住宅として見なされるような内装にしないと、登記変更もできません。

そうなると、だれがそのリフォーム代を立て替えるのか?

 

交渉事も増えて、気持ちもどっと疲れてきちゃいますね。

 


3 申し込みは、見積と図面が必要です

 

まわりの方達に何とか助けてもらえ、住宅ローンは対応できました。

ところが、ここからもう1つ大きな処理があります。

それは、融資の申し込みの段階で判明しました。

 

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住宅ローンの申し込み手続きには、

「リノベーション後の図面と見積書が必要です」

 

まだ、売り主は住んでいる状態で、詳しく建物の状況を見ていないし

どんなリノベーションをするかも、夫婦で話し合える状態ではありませんでした。

そンな状況であることは銀行の担当者も当然、知っています。

 

考えてみれば、当たり前と言えば当たり前です。

銀行の担当者は、融資金額の根拠を説明する見積がなければ、稟議書が書けません。

図面が無ければ、見積はできないので、当然、図面も必要です。

 

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とにかく、図面と見積を作成しなければ融資申し込みができないのは明白でした。

とにかく作成するしかないのです。大至急作りました。

助かったのは、私自身が工事をするので、方針さえ決まれば概算見積は作成できます。

 

あとは、工事内容を分類することでした。

 

1 やらなければいけないこと

2 やりたいこと

3 構造上できないこと

 

は時間が経過しても変えられない事実なので、簡単に仕分けできます。

は、全体予算から1の見積を差し引けば、掛けられる予算が出ます。

こう考えると、意外に簡単で1週間で書類を作って提出することができました。

 

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私は自分自身がリフォーム会社を経営しているから、割と簡単に対応できました。

しかし、一般の方の場合は、工事会社に頼むしかありません。

購入の段階で、工事会社は選んでおかないとなりません。

 

しかも、工事会社の担当者には、高い経験値が求められます。

工事会社を選ぶにあたって、求められる経験値を上げてみました。

一番大切なのは、たとえ図面がなくても、下記の項目に対応できることです

 

・建物の構造を、見た目から推測できる

・できない工事を見極め、具体的にその理由を説明できる

・新築よりも改修工事の経験を多く経験している

・現場で予測して見積することができる経験

・水道、電気などの協力業者も同等の改修経験をしている

 

しかも、この資料で融資金額が決まってしまうことになります。

実際にかかる工事金額に対して、1割増しの見積を作成してもらってください。

あくまでも、ローンを申し込むために使用する見積です。

 

実際の工事金額は、詳細な打ち合わせの上で、改めて作成してもらいしょう。

1割増しのつもりが、あとから足りなくなることが無いように注意してください。

余った融資は、繰り上げ返済すればいいのですが、足りないのは困ります。

 

別口でリフォームローンを借りるほど、馬鹿らしいものはありませんからね。


4 1年でも長く、1万円でも多く借りる

 

住宅ローンの賢い借り方


 

住宅ローンはどう借りればいいのでしょう

年齢や年収、返済額も返済年数も人によっても変わります。

特に子どもの人数が増えれば、教育費で家計も大きく変わってしまいます。

 

私自身も「もっと早くに家を替えべきだったかなぁ」と強く思う時がありますね。

私の場合、40代後半で購入しているので、返済額も多く、返済期間も短い。

それでも、銀行の支店長のお陰で本当に助かりました。

 

その時に言われたのが、

1年でも長く、1万円でも多い方がいいでしょう」

 

どうして、銀行はこんなフレーズをいったのでしょうか?

 

最近のローン(変動金利)の金利は、1%を切っています。

住宅ローンの利息は過去最低の低金利ですから、利息負担は小さくなりました。

しかも、金利が上がる気配はなく、低金利が今後も続くでしょう。

 

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金利よりも心配なのが、経済状況の先行き不透明感です。

 

 ・ボーナスは出るのか?

 ・そもそも会社は大丈夫なのか?

 ・この先、給料は上がるのかな?

 ・年金も当てにできないから、定年までには完済しない・・

 

こんな不安があるので、できれば60才までには完済して

老後の資金を早めに準備したい、と考えたくなりますね。

 

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例えば、35才 借入3000万円 金利1%固定 30年返済 とします。

月々の返済額は、9.7万円 となります。

総返済額は、9.7万円×360回=3492万円

3492万円-3000万円=492万円が、利息となります。

 

このローンを、35年の返済期間で借りるとどうなるでしょうか?

月々の返済額は、8.5万円 となります。

総返済額は、8.5万円×360回=3570万円

3570万円-3000万円=570万円 利息となります。

 

返済期間が5年延びることで、利息が78万円増えたことになります。

しかも今、35才。完済するのが70才なのか・・

不安になってしまいますよね。

でも月々の返済額は、1.2万円少なくなって、8.5万円です。

 

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ところが銀行の支店長は、こう言っていました。

1年でも長く、1万円でも多い方がいいでしょう」

 

その理由が分かりました。

 

1 この先、金利が上がることはないと判断している。


 

都市銀行、地銀には、日本銀行から資金はいっぱい入っていきます。

昔のように定期預金を集める必要はありません。

ゼロ金利政策どころか、マイナス金利という時代ですからね。

金利が上がらないなら、長い間借りているほうが得になります。

 

2 住宅ローンの金利は、1%以下になっている。


 

変動金利型であれば、0.8を切った金利で借りている人もいます。

こんな低い金利で借りられるローンは、住宅ローンだけです。

 

夫婦でお金を貯めることができるのは、子どもが小学生の時期です。

ここからたった6年で、大学生を迎えます。

教育資金を考えたら、100万円/年 頑張って貯めてください。

 

100万円を繰り上げ返済に回す余裕などありません。

貯金は、利回り1%以上の金融商品で運用した方が得です。

 

3 教育ローンの金利は、3~4%です。


 

なぜ、繰り上げ返済に回す余裕がないのでしょう。

それは、子どもの教育費です。

例えるなら、住宅をもう1棟買うのと同じくらいだと思ってください。

 

子ども2人が大学に行って1人暮らしとなれば、2000万円です。

大学に行くためには、予備校や学習塾に行きます。

その額、100万円/年はかるく掛かります

 

予備校から受験、大学卒業 2人で2500~3000万円

我が家は、子どもが3人ですから、頭が痛いです。

ほんとうに、少子化になるわけだと、痛感するような現実ですね

 

ところが、教育ローンの金利は、平均3~4%です。

大抵は、無担保で、500万円が借入限度額となります。

住宅ローンが残っている世帯にとって、無担保なのはホッとしますね。

ただ、問題は金利が3~4%だということです。

 

子ども2人で、2000~2500万円

500万円×2人=1000万円、残り1000万円が足りなくなります。

住宅ローンの繰り上げ返済に回す余裕は、正直、厳しいと思います。

 

4 住宅ローン特別控除の恩恵を無駄なく受ける


 

特別控除は10年間、年末のローン残高の1%が戻ってきます。

住宅ローンで支払う金利0.7%、もらえる控除1%

さあどっちが得ですか? まさに低金利時代の恩恵です。

 

5 35年間という期間があるから、安心できる

 

アパートであれば、当然、家賃が発生します。

定年退職しようが、生活保護を受けていようが、家賃はあります。

つまり、定年退職後も家賃ぐらいローン返済があってもいいのです。

金利がもったいない!と繰上げ返済すれば、預金が無くなります。

繰上げ返済した家族と、貯金している家族を比べてみましょう。

 

Aさん家族 : 貯金 0で、ローン残高 1500万円

Bさん家族 : 貯金 1500万円  ローン残高 2000万円

 

私は、Bさん家族の方が気持ちにゆとりがあると思います。

いつ何があるかわからないですから、手持ち資金は残しておきたいものです。

 

6 団体信用生命保険の安心を有効利用する


 

この保険で、もしお父さんに何かあったら、住宅ローンは消えます。

ローン残高は、すべて保険が払ってくれることになります。

最近では、割高ですが8疾病保障付というローンも出ています。

 

今の低金利では、金利負担の損得で判断しない方が得です。

長い期間を借りて、何かあっても保険で対応してもらう。

手持ちの預金を増やして、教育資金に備えるのが得策でしょう。

 

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この生命保険がうまく機能した20年前の実例をご紹介します。

 

あるご夫婦がマイホームを建てました。

早く返済する方法として、奥様にこんなアドバイスをしました。

 

  ・共働きができるうちは、がんばって働いてくださいね

  ・生活を切り詰めれば、年間100万円の貯金を目標にしてね

  ・100万円貯まったら、繰り上げ返済していくんだよ

 

じっさいに、奥さんはこの通りに素直に切り詰めていました。

ただ1つだけ、守らなかったことがありました。

それは数年後に発覚しました。

 

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突然 ご主人が病気で亡くなってしまいました。

当然 住宅ローンの支払い義務もなくなりました。

 

なんと奥さんは、繰り上げ返済をしていなかったのです。

 

単純にお金だけのことを考えれば、得をしたことになります。

ところで切り詰めた生活で貯まった貯金はどうなっていたのか?

奥さんは、繰上げ返済の意味が分からず、定期預金にしていました。

 

結果、ご主人が亡くなるという不幸なことがあったのですが

お金に困ることなく、今も生活ができています。

 


1 やっておくべき工事

 

1-1 外壁の塗装と、屋上の防水メンテナンス

 

おそらく、50年間一度も塗り替え工事をしていなかったようでした。

日の当たらない北側で、隣のとの境界線側なのに、この状態です。

見た目では外壁そのものもしっかりとしているので、問題はありません。

 

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一度もメンテされていないような状態


 

塗ってあった塗料は、そのほとんどが触ればめくれる状態でした。

屋根の緑の帯は、おそらく建築当初の塗装でしょう。

ただ、外壁そのものは、ひび割れもなくしっかりしています。

塗り替えするだけで、見違えるほどに綺麗になるはずです。

 
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After
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外壁を塗り替えたいのですが、とにかくやることが多い。

家の周りの生い茂る樹木を伐採、抜根するだけでも大仕事。

置き去りにされた脚立や椅子 不燃物の片付けも大変な作業です。

 

とにかく片づけないことには、足場も立たない状況でした。

 
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After
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予算を節約するために、足場は必要最低限の面だけに設置しました。

 
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After
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屋上には、コンクリート製花壇、鉄パイプの手すりも錆びだらけ

花壇を撤去して、ぼろぼろの雨樋を交換し、手すりのさび落とし

鉄のパイプ手すりと、鉄製はしご、 対候性に強いグラファイト塗装にしました。

 
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After
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外壁全体は、薄いクリーム色に塗りました。

クリーム色にした理由は、玄関に張ったグレー色のタイルとの色合わせです。

 

そして、建物の柱型、屋根の帯、玄関の門柱にはアクセント塗装をしました。

小豆色の砂粒を吹き付けした、SK化研の《エレガンスストーン》です。

御影石のような高級感で、みごとに生まれ変わりました。

 

1-2 床を解体して、防湿コンクリートを打ちます。

 

初めてこの家を見た時から、気になっていたことが1つありました。

それは、床と庭の段差が少なく、地面が近いなぁと思ったことです。

一般的な家の基礎が高さ40cmなのに対して、半分の20㎝の高さでした。

 

この土地は巴川の近くにあるためか、土は川砂、砂浜のような細かい砂です。

井戸の水面も浅いので、湿気があり、写真でも土が黒く湿気ているのが分かります。

そのため、湿気対策としてコンクリートを打設しました。

 
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After
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元の床は、40個の丸い束石が90㎝角の格子状に置いてありました。

この石の上に束を立てて、床の大引きを並べ、根太、フロアーが仕上がっていました。

コンクリートを打設するためには、まずは石を運び出さなくてはなりません。

 

石を持ちあがて、壁際へと歩いていくと、ズボッと足元に落とし穴。

それも、窓際を歩くたびに、ズボッズボッと地面が陥没するのです。

なんとモグラの巣がいっぱい、穴だらけの地面だったのです。

 

仕方がないのでスコップで巣をつぶし、防湿コンクリートを打ちました。

 

1-3 スチールサッシをアルミサッシに変えました。

 

ガラガラと音を鳴らしながら動く、鉄製のサッシ。

隙間だらけの網戸、風が吹けばガタガタうるさいのが鉄製サッシです。

 

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欄間付き 隙間だらけの網戸付きサッシ


 

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リビングのサッシ ペアガラスに変身です


当然 アルミサッシのペアガラスに交換しました。

今では手に入らない鉄製サッシ ちょっともったいかな・・と思いましたが

隙間風もひどく、あまりに不便なので、交換となりました。

 

欄間をやめて、全体の高さでサッシを作り直したら、大きなサッシになりました。

今時の窓と変わらない高さで、解放感のあふれる窓になり、大成功でした。

 

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昔ながらの 引き違いガラス戸


さすがにこれでは、防犯どころではありません。

ただ、南に面した1日中ずっと陽が差し込み、とても明るい玄関でした。

両袖にガラスをはめ込み、陽の光が差し込む明るい玄関ドアに交換しました。

 

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漆喰が映える、白い玄関


陽の光が白い漆喰に反射して、とても明るい玄関になりました。

 

 

1-4 お風呂・トイレ・キッチンの配管設備の交換をしました。

 

すべての給水・給湯管、排水管は新しいものに交換します。

道路脇の水道メーターから新しい水道管に交換し、排水管も交換します。

キッチン・トイレ・浴室は新品に交換し、お湯もオール電化となります。

床が解体されたこの時しか、配管の交換はできません。

 

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トイレとお風呂になります


 

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こんな納戸のゴミも片づけて、床をめっくて、新しく水道の配管をやり変えます。

そして、この場所が新しく独立キッチンに生まれ変わります。


なんと なんと お風呂の排水管は土管。土管ですよ。

 

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初めて、実際に使われている土管の配管を見ました。

当然 全面改修です。

 
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After
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この雑然とした納戸を独立キッチンに変身させました。

そうすれば、LDKがDK&独立キッチンに分かれて、DKが広くなります。

5人家族で乱雑になりやすいキッチンが、ドアを閉めれば隠せるのは重宝します。

 
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After
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足が延ばせない小さな風呂桶、冷たいタイル張りの床と壁

借家で味わった寒い風呂と同じ、冷たい思い出のお風呂です。

さすがにこれは、ユニットバスに交換です。

 

テレビが大好きで、お風呂になかなか行きたがらないかった子ども達

今回、奮発してお風呂にテレビを取り付けしました。

これで、CMになれば急いでお風呂に飛び込んでくれることでしょう。

 
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After
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トイレ、新しい便器は水の使用量が半分になっています。

5人家族ですから、当然 便器は節水タイプに交換です。

TOTOのトイレ GGシリーズです。

 

古いトイレの窓 鉄製サッシなのですが、なんかいい雰囲気です。

ということで、古いサッシはそのまま再利用しることにしました。

ちょっと遊び心で、シャンデリアのトイレにしてみました。


2 どうしてもやりたかった工事

 

2-1 LDKをDKに、キッチンは独立にする

 
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After
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もともとは、全体で14畳に相当するLDKでした。

「これだとリビングが狭いよね」そこで考えたのが、独立キッチン。

独立キッチンにした理由は、広さだけでありません。

 

・子どもが3人、毎朝忙しくて、なかなか片付かない

・大きな無垢の木のテーブルを置いて、家族の作業台にしたい

・仕事、アイロンかけ、子どもの宿題、なんでも作業テーブル

・食後もテーブルでお茶を飲み、家族で話をしていたい

 

問題は、どの場所にキッチンを移動することができるのか、ということです。

そこで考えたのが、このキッチン横にあった納戸です。

 

 

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この小屋がキッチンに変身します


 

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ごちゃごちゃの納戸を片付け キッチンに変身


増築された、簡単な掘っ建て小屋のような納戸です。

この場所に、新しいキッチンを移動させることにしました。

 
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After
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キッチンは、ママがお気に入りのクリナップ「クリンレディ」

天井も低く、コンパクトなキッチンスペースですが使い勝手はいいです。

難点は、換気扇の位置が低くて、私には使いづらい事です。

 

幸いにも、ママは145㎝なのでピッタリサイズになりました。

エアコンも取付して、夏でも揚げ物を快適に料理できます。

 

2-2 セレブようなリビングにしたい


 

独立キッチンにしたことで、リビングも広く使えることになりました。

私の会社は、元は材木屋。やっぱり、大きな木のテーブルでしょう!

 

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2.2m×1mのテーブルと、ボンボン柱時計


大人6人が余裕で座れるテーブル なんと厚み 65mm

陽の光にオレンジ色に輝る木目が、キラキラしてとてもきれいです。

 

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テレビ台とタイルの壁

 

大型テレビ置くと、その背中には大きなスペースの壁があります。

ただ白いクロスにすると、間が抜けた感じになってしまいます。

そこでゴツゴツしたタイルを張ってみました。

まるでアメリカのドラマに出てくる家のような感じになりました。

 

今、リビングは大きく模様替えをしています。

 

というのも、自宅で「米ぬか酵素風呂」を開業することになったからです。

リビングが待合となるため、店舗らしい雰囲気にイメージチェンジです。

当初からママが希望していた、真っ白なリビングに変身しました。

 

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ソファーの背中は、腰壁仕上げ

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クロスの上から、腰壁パネルを張り付けました。

これでソファーや椅子が当たっても、傷つき防止になります。

せっかくなので、貝殻仕上げのモザイクタイルで帯を作りました。

絵画の額縁によく似あいます。

 

2-3 ウッドデッキを作りたい


 

この家を買った時から、どうしても作りたかったのがウッドデッキでした。

リビングの床がウッドデッキへとつながれば、目線も広々します。

庭とリビングの間にウッドデッキがあれば、より庭を楽しめる

屋根をつければ、梅雨の雨でも庭を楽しむことができます。

 

リビングから庭を望む

リビングから庭を望む


 

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キッチンへと続く渡り廊下


リビングから和室まで、横幅10m×出幅3mの大きさで作ることにしました。

さらに、ぐるっと回ってキッチンまでつながる渡り廊下も作りました。

 

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目隠し壁&収納棚


 

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ウッドデッキの全景


 

ウッドデッキの屋根は、カーポートで作っています。

その理由は、屋根の材料が遮熱性ポリカでできているからです。

夏場に運転席が熱くならないように、屋根は遮熱素材になっているのです。

 

これにより、夏場の直射日光でリビングが熱せられるのを防止しています。

木で作る屋根だと、塗料の塗り替えも大変です。

カーポートならメンテナンスフリーなので楽ちんです。

 

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娘と制作した「真っ黒 くろすけ」


 

今回は、デッキと同時に、ウッドフェンスも作りました。

これは、道路から直接的に庭が見えないようにする目隠しです。

そしてステンドグラスをはめ込み、女性好みの玄関に作りこみました。

 

 

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道路からの目隠しです


 

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ステンドグラスをはめ込みました


 

2-4 庭をきれいにしたい


 

雑草が伸び放題の、ジャングルのような庭

あっちにも、こっちにも蚊取り線香が置いてありました。

蚊に刺されまくり、それだけで嫌になっちゃうほど刺されます。

とにかく、草取りと植木の伐採をするしかありません。

 

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左から、ビワ もみじ 松 ビワの根元には手洗い


 

ビワは、大きくなりすぎて、脚立でも手が届きません。

根も弱くグラグラなので、伐採しました。

そのまま、モミジと松も生気もないので、切った方がよさそうです。

すると、様子を見にきていた祖母がいいました。

 

「もみじ まつ 戦争でも焼けずに残ったんだよね・・」

 

こんなことを言われると、切るにしのびありません。

お手入れして、大事に育ててみることにしました。

あれから 5年。もみじ、松はこんなに元気になりました。

 

 

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元気になった もみじ 松


 

鬱蒼としていた庭は、5年かけてやっと見せられる庭になりました。

 
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庭石のすべての配置が見えるように、下草を取り除き

芝生で全面を覆うことで、奥まで視線を伸ばし、広く見せました。

 

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我が家のシンボルツリー 百日紅


 

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満開になるまで、元気になった百日紅


 

玄関にはもともとあった百日紅。

今では我が家のシンボルツリーですが、当時は悪い状態でした。

根元が弱く、台風が来れば倒れてしまうような状態でした。

 

ここの庭、消毒をするたびにカナブンの死骸が百匹近くも落ちてきて

このカナブンの幼虫が、根っこを食べてしまうから、根が弱ります。

根っこの状態が回復するまでに、3年もかかるほどでした。

 

今では枝も葉も元気になり、剪定が追い付かないほどです。

 

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春には桃の花 すっかり元気になりました


 

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戦争を生き延びた松は、元気になりました


 

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気持ちのいいほどきれいな、すだれもみじ


 

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戦争を生き延びたもみじ きれいな花が咲く


 

この家に元々あった、戦争を生き延びた4本の植木はみんな元気です。

 

 ・もみじは、かわいい赤い花をつけ

 ・松は、にゅろにょろと新芽をだし

 ・桃の花、春にはピンクのお花が満開になります。

 ・百日紅 みごとなまでにピンクの花びらが舞い落ちます。

 

大切に育てたおかげで、1年間楽しむことができました。